多くの人はまだ、
屋久島の半分しか知りません。

神々しい縄文杉の山の向こうに、
美しい海が静かに広がっているというのに。

その透明度は訪れる人を驚かせ、
多様な生き物は
守りたいと思わせるほど魅力的です。

熱帯と亜熱帯のあいだにあるそこは、
あたたかい楽園のような遊び場。

「海の屋久島」に気付いたとき、
あなたの心はもう、旅に出ているはずです。

ユネスコエコパーク指定海域

生態系の保全と持続可能な活用の調和を
目指す
ユネスコエコパークに、
日本で唯一、
海域が指定された屋久島。
豊かな自然と生き物と出会えるこの海は、世界に誇れる宝物です
「月に35日雨が降る」と言われるほど、雨の多い屋久島。
海から空へ、空から海へと水がめぐり、
まるで血液のように循環することで、島はいつも生命力にあふれています。

屋久島・口永良部島ユネスコエコパークについて

温帯と亜熱帯の間

赤道付近から流れる暖かい黒潮が、
たくさんの生き物や森の栄養分を
屋久島へ運んできます。
そのため、島周辺には950種以上の
海洋生物が存在し、
温帯と亜熱帯の魚たちがいっしょに暮らす、
珍しい場所となっているのです。

屋久島のサンゴ

屋久島の海では、
暖流によってサンゴがよく育ち、
訪れる人たちを楽しませています。
そのなかでも「トンネル下」と呼ばれる
ダイビングポイントでは、
珍しい「リュウモンサンゴ」の
群生に出会えます。
キャベツコーラルとも呼ばれるこの種は、穏やかで
かつ潮通しのいい海域でしか
見ることができません。

北太平洋最大の
アカウミガメの産卵地

屋久島の浜辺は、
ウミガメたちが
産卵のために立ち寄る大切な場所。
永田浜は、ラムサール条約登録湿地でも
あります。
マナーを守れば、
ウミガメを浜から観察したり、
ダイビングやシュノーケリングで
泳ぐ姿を
見ることができるでしょう。
ウミガメを観察するための
環境教育にも取り組んでおり、
調査と保護を続けています。

絶滅危惧種ウミガメ ウミガメ保護利用専門部会

屋久島のビーチ

屋久島に多くの人が訪れる夏。
7月〜8月の午前9時から午後5時まで、
一湊海水浴場・春田浜海水浴場・
栗生海水浴場には
ライフセーバーが配置されています。
安心して海を満喫していただくために、
監視員のいるビーチを積極的に
ご利用ください。

Green Fins 導入を
目指して

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ウミガメの産卵時期に
関連マナー

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海底清掃の活動
について

ふるさと納税の寄付金によって、
海の環境保全のために
ダイバーにしか行けない場所での
清掃活動が
実現できるようになりました。
海岸・海底清掃を実現できる地元の
ダイビング事業者が増えたり、
協力体制が整ったことも大きな力になっています。

より詳しくは動画で

多くの人が訪れる、屋久島の山。
海から巡り、降り注ぐ雨によって
雄大に育った深い緑の島。

一歩踏み入れ、深呼吸をしてみれば、
1,500万年つづいた自然のエネルギー循環を
感じられるでしょう。

日本最南端の
四季が残る島

鹿児島県の佐多岬から
60km南へいくと存在する離島。
それが屋久島です。
島全体が暖かいと思われがちですが、
実際には一番高いところで
標高1,936mもあり、
冬の山間部には積雪も見られる
表情豊かな土地です。

世界自然遺産の縄文杉

多くの人が知る縄文杉は、
標高1,300mに自生し、
推定樹齢2,000〜7,200年ともいわれる、
屋久島最大の屋久杉です。
縄文杉を見るためのコースは、
歩き慣れていない方にとっては
ハードな場所。
しかし、その道中で見られる木々の姿や、
他のどこにもない澄んだ空気が
訪れる人の心を十分に満たします。

心打つ滝

島で見られる代表的な滝は3つ。
むき出しの岩肌に流れる「千尋の滝」。
海へと落ちる珍しい「トローキの滝」。
日本の滝百選にも選ばれる
「大川の滝」です。
屋久島の自然を巡る水の芸術は、
とても神秘的。
山での滝めぐりも大きな魅力です。

山の生物たち

氷河期には九州と
陸続きだったとされる屋久島。
その頃に渡ってきたシカとサルが
島全体に生息しています。
生き物に出会ったときは、
人間に興味を持たないよう、
適度な距離を保って観察してください。

癒やしの森

・白谷雲水峡
人と森林のふれあいの場として
指定された自然休養林。
美しい渓流と、何百種もの苔に覆われた
深い緑の森のコースは、
歩いているだけで心が癒やされます。
しっとりとした森の空気には、
生物や植物の気配がただより、
太古の島を思わせます。

・ヤクスギランド
標高1,000~1,300mに広がる自然休養林。
広大な森に設定された
5つのコースを楽しむことができます。
屋久杉を堪能するにふさわしい森で、
仏陀杉・母子杉・小田杉といった巨木や
双子杉・くぐり杉・ひげ長老などの
ユニークな屋久杉に
出会うことができます。

記憶に残る雨の屋久島

屋久島の里では年間降水量が
多いところで4,000mm、
山間部では8,000〜10,000mm。
旅行で雨となると、
残念に思う方も多いですが、
屋久島に来る際はぜひ雨を
期待してみるのはどうでしょうか。
雨の森はとても神秘的。
屋久島を巡るエネルギーそのものである
水が、
島全体を潤すとき、
自然は本領を発揮する
と言ってもいいでしょう。

エコツーリズム

屋久島は世界遺産の島であると同時に、
エコツーリズム先進地としても
注目されています。
人と自然の共生を目指すための
官民一体の試みで、
ルールやマナーを守りながら屋久島の
自然や
文化にふれあう機会を提供し、
地域の自然が正しく管理されることを目的としています。
ガイドの認定や制度の立ち上げ、
新たなツアープログラムの開発、
特定地域の保全・利用方策の検討など、
さまざまな事業を進めています。

屋久島エコツーリズム全体構想

屋久島山岳部
保全利用協議会の
取り組み

屋久島山岳部を観光される人の数も
年々増加していることから、
登山者のマナーが自然環境へ
およぼす
影響について調査し、
保全対策を検討する
屋久島山岳部保全利用協議会が
設置されています。
島の美しい自然環境を将来に
わたって
守るために、
持続可能な利用を推進する
活動を続けていきます。

屋久島山岳部保全利用協議会

屋久島公認ガイド

屋久島では、島の自然資産の価値を高め、
保全するために「屋久島公認ガイド」を
制度として取り組んでいます。
島の自然環境や文化を熟知し、
安全に関する知識を持つガイドが、
みなさまの屋久島観光を
より素晴らしいものにします。
ぜひご利用ください。

屋久島公認ガイド